三井と女子の思想と実践を考察する №4

三井温熱ブログ

さて今回も「三井と女子」著の書籍、「難病に克つ」から重要なところを抜粋して考察していきたいと思う。

癌は泣いているー生命現象と癌細胞(書籍中の見出し)

病気はどうして起こるかというと、生命現象を営んでいる自律神経の狂いからくる。

きれいな血液が流れ、体のすみずみまで適当に栄養を与え、酸素を与え、老廃物を拭い去っていれば、健康でいられるのであるが、これが理屈通りにはいかないのである。 ー書籍より引用

私はいままでの温熱臨床を踏まえたうえで三井温熱療法が最も得意とする分野は自律神経の調整であると考えている。もちろん他にも熱というエネルギ−を使うことで期待できる効果(?)はあるのだがこれは他にもいろんな療法があるし、三井温熱療法が得意とする高温熱刺激は皮膚を介しての強い刺激なので確実に自律神経系に作用することは明白だ。

三井と女子氏が書籍で語るきれいな血液やリンパの流れ、これは循環であり、栄養を与えることとは正常な内臓の働きであり、酸素は呼吸器、老廃物の除去も肝臓や腎臓などの正常な働きに依存するのである。

これらは自律神経の働きにより調整されているので調子が悪くなる原因の源が自律神経の狂いであるという三井理論は正しいと思える。

現代の複雑な社会では、肉体的精神的な刺激が強すぎて、人間の生命現象は常にそれらに脅かされ、自律神経のアンバランスをきたしてくるのである。生きている以上は、このストレスから多かれ少なかれ逃れることはできない。そこで正常な生命現象が維持されなくなると病気が起きるのである。癌も例外ではない…… ー書籍より引用

病気の原因として自律神経のアンバランスを指摘し、なぜそうなってしまうのかの理由に肉体的精神的刺激によるストレスを挙げている。しかし当時はそれほど病気の原因としてストレスを問題視することはなかった。特に精神的ストレスが癌や難病の発症原因になるなど西洋医学では否定されていたし当の患者さんも気づいていなかった。

しかしいまは異なる。病気の原因に生活習慣と精神的肉体的ストレスが大きく関わるということが常識のように捉えられるようになってきている。実はこれはものすごく大きな変化であり病気や痛みやあらゆる不調を西洋医学のお世話になる前に予防することができるというすごい可能性がひらけたことを意味する。

でも実際には楽観などすることはできない。

精神的肉体的ストレスが病気の原因になるとわかっていてもそれを誰もが除去することなどできずけっきょく大きな患いを抱えるまで改善しようとしないのが現状だから。

この現状を打開するには自律神経のアンバランスが病気の原因に大きく関わることを情報として発信していかなければならない。

私は以前、温熱療法を習って身につけたいと考える人たちに実技や理論を教える部署にいたことがある。その頃から自律神経に関しては力説してきたが残念ながら心に浸透するほどに理解してもらえた自信はない。

かなり勉強し、私自身その大切さはわかっているが自律神経の調和をととのえることが感動させるレベルで伝えることがいまだに不十分なのだ。

①自律神経が交感神経と副交感神経にわかれ両者はアクセルとブレーキ云々…とか。

②両神経はシーソーのような拮抗関係にあるとか。

③心臓は交感神経優位になると心拍数が増し、副交感神経優位になると減少するとか…。

全てが大事なことだが当たり前のようにしか聞こえず本当の価値が響かないのだ。

このような心に響かない伝え方では「自律神経のアンバランスが病気の原因でそれを診ていくべき強力な療法こそ三井温熱なんだよ!」という三井と女子氏の思いはいつまでたっても広まらない。

このブログを通して私も考察し、あなたの心に響く言葉で自律神経の大事さをお伝えできるようさらに勉強していくつもりである。

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