【三井温熱】アチチの真髄とは
三井温熱療法を表す聞き慣れない表現に「アチチ温熱」という名称がある。
三井温熱療法の書籍をまずは熟読してから受けに来るというのが主流の時代は、多くの人が「アチチ温熱」の意味を理解してから来られていたものだ。
インターネットの普及によりパソコンやスマフォから三井温熱の情報を得たり三井の温熱器を購入した人たちは具体的な情報を得る手段もなく、最初からセルフケアを目的としていることもあることからアチチ温熱の本当の価値や意味などわからないことも多い。
だけど本当の意味や価値を知ることで三井温熱療法を受けるにしてもセルフケアをするにしても効果は違ってくる。ほとんどの治療法や健康法、食事療法やサプリメントもそうだけど、とりわけ三井温熱療法はそういうものなのだ。
アチチでなければ三井温熱にあらず!
私はそれをはっきりと高らかに掲げる。
温熱器で身体の表面を覆う皮膚を探っていくと悪いところは熱く感じるというのが三井式温熱療法の理論。
その熱さは生半可な熱さではない。
「熱いです」 「そろそろ熱くなってきましたよー」 「けっこう熱いんですねぇ」……
というような表現では済まされない。セルフケアレベルならそんな感じでの表現もありえるだろうが三井式の正当なルールで温熱療法を受けたときは「アッチッチ!」または「アチチ!」という反射的な表現になるのだ。
ちなみに主に英語圏の外人さんは「アウチッ!」とか、「Hot!」(ハット!)とかいうこれまた反射的な表現になるのだ。
なぜ反射的な表現になるのか?
例えばの話……
あなたがいま、料理をしているとしよう。
炒めものでいい。
料理をしながら、鼻歌交じりでご機嫌なときに、不意に熱された油が飛んできて、あなたの腕の皮膚につくとする。
あなたは考える暇もなく「アチチ!」となるのではないだろうか。
思わず腕を動かして逃げるという行動に出る。
これを”逃避反射”という。
三井温熱のアチチ反応も、これと全く同じ逃避反射であり、一瞬の精神的肉体的なストレス反射なので、当然、”交感神経反射の力も強い”ということになるのだ。
「高温熱刺激である三井温熱療法の生理学的価値は、アチチ反応で誘発される強力な自律神経反射である」
だけど、ここで1つの問題が生じてしまう。
強い交感神経反射だけでは、マイナス部分の多い治療になってしまうのは事実である。
”アチチ”の三井温熱で、強い交感神経反応を強引にひっぱりだしたら、きちんとそれに見合った副交感神経反射を積極的に誘導することがとても大事なのである。
こんなことは、熟練のプロにしかできない。が、それをやらずして”アチチ”温熱の恩恵を与えることもできないのだ。
正直セルフケアだけでは限界があるのは事実。
今流行りのAI(人工知能)の技術をもってしても、正統なる温熱療法師と同等の行為はできない。
人が行うしかないのだ。
プロだ。熟練された温熱のプロこそが、三井温熱の真髄である”アチチ温熱”を治療レベルにまで高めることが可能になるのだ。
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