自律神経の乱れと、睡眠の関係「ほぼ真実です」

三井温熱ブログ

「眠れない」と、つらそうに訴える方が多いです。

「眠れない」とは当然、夜の睡眠のこと。

…..これは深刻ですよね。

私も、何十年か前に、「眠れない」、ということを経験しましたが、それはそれはつらかったものです。

私の場合は、心理的なストレスが原因で眠れない夜を過ごしたわけなんですが、これは解決がむずかしいように思います。何か治療すれば眠れるというわけではなく、解決のためには、自分自身と折り合いをつけなければならないわけですから。

なので今回の記事は、「心理的ストレス以外の理由」で、自律神経の働きが乱れ、いい睡眠がとれていない方へ向けたものとなります。

記事を書いている私は、「三井温熱療法」を中心とした治療法で、自律神経への施術を行ってきて約20年。まあまあ長い臨床経験の中で、いろんな症例と向き合ってきました。いい睡眠がとれず、お困りの方に、何か参考のひとつにでもなればいいと考えています。

自律神経の乱れと睡眠の関係

 

実際の、患者様の症例を出していきますね。

パソコンを中心とした仕事を一日8時間。

特に、病気というわけではありません。

両手のむくみとこわばり感が気になり、首まわりのコリ感もありますが、ここは、それほどの自覚症状は訴えません。

患者様の一番の悩み、私のところに来た最大の理由……

それは、睡眠の質でした。自ら「枕難民」と名乗って、いままで何個も、まくらを変えてきたという歴史があるようです。

でもさっぱり効果はなし。

更年期による症状?、または、自律神経失調症?なんじゃないかと訴えていました。

確かに、睡眠の質は自律神経の乱れと密接な関係があるのは、まちがいないことなので、なにかはっきりとした診断名(病名)がつかないかぎり、解決の糸口としては、自律神経に着目していくことになります。

なぜ自律神経に乱れがおきてしまうのか?

 

この方がなぜ、質のいい睡眠をとることができないのか?

結論を先に言ってしまえば、「原因は首」にあります。

首が悪くなると、つらい肩こりや首コリを感じるようになりますが、それが直接、自律神経にも悪影響を与えてしまいます。なぜなら、ぐっすりと眠るためには、寝ている間、しっかりと自律神経の活動が抑えられている必要があるからです。

生活習慣に左右される自律神経

 

彼女は一日、8時間もパソコン作業をしています。(もちろん、めずらしい例ではない)

肘から下の腕の筋肉は、おもに、手首や指を動かすための筋肉になります。気がついてない人も多いですけど、パソコン作業は、指や手首をものすごく酷使するじゃないですか?

実際にその腕に触れてみると、パンパンに腫れるように、硬くなってしまっています。

これはほんとうの事実なんですが、腕や指の使いすぎは、肩甲骨に負担をかけて、さらに首の骨(頚椎)の負担になります。

ストレートネック」というものがありまして、簡単に言うと、首の骨が、自然な湾曲を保てなくなった、真っ直ぐな状態になってしまうことをいいます。

こうなると、首や肩がコリまくるんですね😢

理想的な首の骨は、重い頭を支えるのに適度にカーブをしていて、おもい頭の重量を分散させる構造をしているんですね。

これにより、周りの筋肉がたくさんがんばらなくても、おもい頭を支柱である首の骨で支えることができるんです。

それなのに、ストレートネックの人は首はまっすぐ。おまけにパソコン作業で顔を下に向けっぱなしです。

なので、ずっと首や肩まわりの筋肉は緊張しっぱなしです。

これが週に5日間です。(一般的な就労なら)

肩コリ首コリは、人によってはそのうち、慣れてしまうというか、なにも感じなくなってしまう。生活習慣は変わることはなく、首も肩も自覚症状なしにコリっぱなしです。これが睡眠障害の原因になる自律神経の乱れのきっかけになるのなら、「生活習慣睡眠障害」になります。(私の造語)

「首コリ」が、自律神経の乱れの原因になる

 

質のいい睡眠のためには、睡眠中の自律神経の休眠が必要です。

私達がぐっすりと眠り、翌朝、快適で気持ちがいい朝を迎えるためには、自律神経にも休んでもらう必要があるということです。 

でも自律神経はその名の通り、自律性が高くて、わたしたちがいくら「お願いだから寝てくれー」と頼んでも、言うことをきいてくれません。

さて、どうするか…..

解決策のひとつとして、とても有効なのが、首コリをとってあげることです。

首には、(首の骨である頚椎の周り)昼間活発に働き、あなたのやる気と根気と負けん気を左右する、いいかえれば、あなたの元気のもとである、交感神経のおおもと(交感神経幹)がたくさんあるんですね。

なので、首コリがあり、血流が悪くなると、あなたが首コリを感じる感じないに関係なく、やる気、負けん気の興奮状態が落ち着きません。

その結果、あなたを穏やかな気分にさせてくれる副交感神経も、まったり状態になってくれませんので、(副交感神経がうまく働かないこと)深い睡眠が取れなくなってしまうのです。

パソコンやスマホを長時間多用する現代人にとって、首コリは自律神経の乱れをつくりだす直接的な原因となるのです。

自律神経の乱れ改善には、【首コリを取り切る!】のが解決策

 

自律神経の乱れが原因で、質のよい睡眠がとれない人の解決策として、「首コリを取り切る」、という方法が有効です。

私の経験においても、重度の首コリが原因で自律神経の働きが乱れ、更年期や自律神経失調症の症状でお悩みの方たちが、圧倒的に多かったですから。

脳の一部分である、脳幹という組織があるのですけど、そこに副交感神経のおおもとがありまして、首コリはその部分に影響を与えてしまうのだろうと考えています。副交感神経の機能低下につながるんですね。

そのほかにも、首コリがつらいと思考は定まらないし、集中力にも影響がでるため、本人にとってけっこうなストレスになり、不快なストレスは交感神経をすぐに興奮させてしまいますね。

そして寝ているときもその興奮がおさまらずにその結果、副交感神経とのバランスが乱れる。これが「自律神経が乱れる」という状態です。

自律神経失調症の解決策なんかで、よくいわれるアドバイスとして、

  • 朝食をきちんと食べる。
  • 運動習慣。
  • 体操をする。
  • 腸内環境を整える。
  • お風呂に入る。

こんなのがありますが、(しかも有効な方法として)この程度のことを行うだけでは、自律神経の乱れがよくなりません。

少なくとも、私のところに来られる方たちには、机上の空論です。

「質のよい睡眠がとれなくて疲労がとれません」、と訴えるほとんどの方の首はコリ固まり、腕はパンパン。そのコリをとれるだけとる。

方法はなんだっていいんです。

これが、「自律神経の乱れ」を改善する有効な方法になります。

首コリがらくになるだけで、よく眠れるようになる。

それは、自律神経の乱れが緩和されているという証拠です。

少なくとも「枕難民」(枕が合わなくて眠れないと思い、何個も枕を買う人のことだそうです)にはならないで、まずは、しっかりと原因に目を向け、あなたの首コリを解消してくれるところに行きましょう。

 

 

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